はじめに
このブログは投資や為替取引を推奨するものではなく、解説を目的としています。
投資や取引を推奨するものではありません。
日本証券業協会の自己責任原則も合わせてお読みください。
前回のFX初心者入門③では通貨ペアについて解説しました。
FXや株は「チャート」というものが存在し、チャートがなければ相場分析もできませんし、通貨ペアを売買することができませんね。
それぞれの通貨ペアの値動きをチェックするのに欠かせないチャート。
今回はそのチャートの味方、ローソク足について解説していきましょう。
1.チャートとは?
チャートとは、為替の値動きを表したグラフのようなものです。
このチャートを見ればどのように値動きをしているか、過去にどのような値動きをしていたかを知ることができます。
また売買のタイミングはいつなのか、ということを視覚的に捉え、確認することができます。
チャートには、「ローソク足チャート」「バーチャート」「ラインチャート」の3種類があります。
FX市場で一番使われているものが、ローソク足チャートになります。
初心者には、ローソク足チャートが一番見やすいと思うので、ローソク足チャートの解説をしていきましょう。
まずは、チャートの基本的な見方を解説します。
・チャートの基本的な味方
チャートには「たて軸」と「よこ軸」があります。
たて軸は価格、よこ軸は時間を示しています。
例えば、ドル/円(USD/JPY)のチャートであれば、
たて軸は1ドル何円で取引できるか、
よこ軸では年・日付・時間を示しています。
たて軸が上にいくほど円安になり、下にいくほど円高になります。
ドルでいうならば、上に行くほどドル高になり、下に行くほどドル安になります。
よこ軸では左側に戻れば戻るほど、過去のチャートを見ることができます。
・時間軸について
時間軸は、1分単位から年単位まで表示することができます。
FXでは、年足、月足、週足、日足、4時間足、1時間足、30分足、5分足、1分足があります。
例えば、1時間足に設定すると、1時間ごとの値動きが、一本のローソク足で表されます。
なので、1時間足のローソク足が24本並んでいると、その日、1日分の値動きを表していることになります。
そしてそれを日足で設定すると、その日1日の値動きが、一本のローソク足で表されます。
基本的な見方は理解できましたか。
では次にローソク足チャートの解説をしていきましょう。
2.ローソク足とは?
ローソク足は江戸時代に、日本で誕生したと言われています。
見た目の通り、ローソクに似ているので、そのまま「ローソク足」と名付けられたようです。
本体の部分を実体、実体から上に伸びた部分をうわヒゲ、下に伸びた部分をしたヒゲと言います。
ローソク足って、色がついているよね?赤と青?赤と緑?
陽線(上に伸びる線)と陰線(下に伸びる線)とで分けられていて、FX会社によって色が違うんだよ。
また、自分で色を変えて設定することもできます。
ローソク足は一定期間中の「始値」「高値」「安値」「終値」という4本値を一つの足で表しています。
始値→ある期間の取引において、最初に成立した売買価格のこと
高値→1日の取引で最も高かった価
安値→1日の取引で最も安かった価格
終値→その日の最後に成立した売買価格
始値とは?
始値はローソク足が示す、期間開始時の価格になります。
つまり、1日なら1日の一番最初につくられた瞬間の価格になります。
陽線の場合は、実体の一番下の部分
陰線の場合は、実体の一番上の部分
終値とは?
終値は、ローソク足が示す、期間終了時の価格になります。
つまり、このローソク足実体が確定する価格を意味しています。
陽線の場合は、実体の一番上の部分
陰線の場合は、実体の一番下の部分
このことから、陽線は価格が上昇したことを示し、陰線は価格が下落したことを示すことがわかります。
高値とは?
つづいて高値は、1日の取引で最も高かったことを示します。
陽線、陰線ともに、上ヒゲの先端が最高値になります。
安値とは?
安値は、陽線と陰線ともに、下ヒゲの先端が最安値になります。
ヒゲがないローソク足は、実体の上の部分が最高値で、下の部分が最安値になります。
3.基本的なローソク足を覚えよう
①大陽線と大陰線
両方とも実体が長いのが特徴です。
大陽線は、始値から終値まで通貨の価格が大幅に上昇したときを表しています。
ローソク足の実体が、他に比べて明らかに大きく、チャート上で目立つ陽線を大陽線と言います。
実体の長さの目安としては、普段の値幅の5倍以上です。
売りの勢いが弱まっていて、その後も買いの勢力が続くことを示唆しています。
大陰線は、始値から終値まで通貨の価格が大幅に下落したときを表しています。
大陽線と反対の性質を持ちます。
買いの勢いが弱まっており、その後も売りの勢力が続きことを示唆しています。
②小陽線・小陰線
両方とも実体が短いのが特徴です。
売りの勢いと、買いの勢いが拮抗した状態です。
小陰線は買いが少しだけ強い状態を表し、小陰線は売りが少しだけ強い状態を表しています。
③十時線
実体がなく、横一線になっているのが特徴で、始値と終値が同じ価格ということを表しています。
売りの勢いと、買いの勢いが拮抗している状態になります。
高値圏では、これまでの買いの勢いを売りが止めたことになり、
安値圏では、これまでの売りの勢いを買いが止めたことになり、
上昇への転換の示唆になります。
④陽線坊主・陽の大引坊主
陽線坊主…うわヒゲとしたヒゲがなく、陽線の実体のみの形になります。
始値が最安値、終値が最高値となったときに表れます。
買いの勢いが強いときに表れますね。
陽の大引坊主…うわヒゲがなく、終値が最高値となり、上昇の勢いが強いことを表しています。
⑤陰線坊主・陰の大引坊主
陰線坊主…うわヒゲとしたヒゲがなく、陰線の実体のみの形になります。
始値が最高値、終値が最安値となったときに表れます。
売りの勢いが強いときに表れます。
陰の大引坊主…したヒゲがなく、終値が最安値となり、売りの勢いが強いことを表します。
⑥上影陽線・下影陽線
上影陽線…うわヒゲが長く、実体が下の方にあります。
高値圏では、下落への転換の示唆になります。
安値圏では、上昇への転換の示唆になります。
下影陽線…したヒゲが長く、実体が上の方にあります。
安値圏では、上昇への転換の示唆になります。
⑦上影陰線・下影陰線
上影陰線…うわヒゲが長く、実体が下の方にあります。
高値圏では、下落への転換の示唆になります。
下影陰線…したヒゲが長く、実体が上の方にあります。
高値圏では、下落への転換示唆になります。
安値圏では、上昇への転換の示唆になります。
⑧トンボ・トウバ
トンボ…うわヒゲがなく、したヒゲが長いときに表れます。
始値から大幅に下落し、終値が始値に戻っています。
安値圏での出現は、上昇への転換の示唆になります。
トウバ…したヒゲがなく、うわヒゲが長いときに表れます。
始値から大幅に上昇し、終値が始値に戻っています。
高値圏での出現は、下落への転換示唆になります。
他にもたくさんのローソク足の形があります。
とりあえずは基本的なローソク足から覚えていきましょう。
ローソク足を使って相場を分析し、予想するときは、複数のローソク足を組み合わせて判断します。
わかりやすいものから説明していきましょう♪
4.ローソク足の組み合わせを覚えよう
①つつみ足
一本のローソク足の実体部分に対して、2本目のローソク足の実体部分が完全に超えて終えていることです。
転換を示唆しますが、つつみ足単体では判断ができません。
②はらみ足
一本のローソク足の実体部分に対して、2本目のローソク足の実体部分が完全に収まって終えていることです。
他にもたくさんのローソク足の組み合わせがあります。
少しずつ覚えていき、繋げていくことで、チャートが見やすくなってきます。
5.まとめ
ローソク足一本は、通貨の「始値」「高値」「安値」「終値」を表します。
そして上昇を表す陽線と、下落を表す陰線の2種類があります。
ローソク足の形によって予想される相場の動きが異なります。
まずは今回解説したローソク足をしっかり覚えましょう。
最後に、
今回、ローソク足の解説図がありません。
FX会社によって、色の使い方が違ったり、形の表現が違います。
外部リンクをいくつか貼っておきますのでそちらを参照いただければと思います。
かなりわかりやすいローソク足の解説図になっています。
ブログでは自分で想像しながら考え、答え合わせするのも楽しいですね。
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