はじめに
このブログは投資や為替取引を推奨しているものではなく、解説を目的としています。
投資や取引を促したり、推奨するものではありません。
日本証券業協会の自己責任原則もご確認ください。
前回のFX初心者入門②ではリスクとその対処法について解説しました。
今回は通貨ペアについて解説いしていきましょう。
1.FX(Foreign Exchange)の通貨ペアとは?
通貨ペアとは、FXでは2つの通貨を交換して利益を狙いますが、交換する2つの通貨の組み合わせを言います。
例えば、通貨ペアは米ドル🇺🇸と日本円🇯🇵なら「ドル/円(USD/JPY)」、ユーロと米ドルなら「ユーロ/ドル(EUR/USD)」のように表します。
左側にある通貨を「基軸通貨」、右側にある通貨を「決済通貨」といいます。
わかりやすく「ドル/円(USD/JPY」で例えていきますね。
この「ドル/円(USD/JPY)」の関係は
1ドル買うのに、日本円でいくらかかるのかということを指しています。
2.通貨ペアを選ぶポイントは?
初心者が通貨ペアを選ぶポイントを解説していきましょう。
通貨ペアを選ぶポイントは大きく分けて3つ
①取引量が多い
②スプレッドが狭い
③情報量が多い
①取引量が多い通貨を選ぶ
FX市場では、売りたい人と買いたい人が出会い、価格が決まります。
取引量が多いということは、取引に参加する人数も多いということになりますね。
なので売りたい人と買いたい人を見つけることが簡単です。
つまり、取引量の多いペア通貨は、需要と供給のバランスが取れているので、比較的値動きが安定しており、予想がしやすいのです。
一方、タイバーツやロシアルーブルなどの新興国通貨を含んだ通貨ペアは、取引量が少ないので、取引に参加する人が少ないということです。
そのため、買いたい時に売りたい人が、売りたい時に買いたい人が見つからないことが多いです。
つまり、需要と供給のバランスが不安定で、急激な変動が起こりやすくなります。
そうなると値動きの予想がしずらくなり、初心者にはかなりハードルの高い取引になってしまいます。
FX初心者ができるだけリスクの少ない取引をするためには、まず、取引量の多い先進国通貨で経験値を積んでいきましょう。
②スプレッドが狭い通貨ペアとは?
まずは、「スプレッド」について解説していきましょう。
スプレッドとは、売値と買値の差のことで、1回取引するたびに発生するコストと考えてくださいね。
では、ドルと円で考えていきましょう。
ドルを売り、円を買うとき、
売値が99.995円
円を売り、ドルを買うとき、
買値が100.000円だとします。
この売値と買値の差である、0.005円=0.5銭がスプレッドということになります。
このスプレッド、たかが5銭と思った人はあなどらないでください!
例えば、1,000通貨を1日10回取引したとします。
そうすると
0.5銭×1,000通貨=50円
になります。
毎日10回取引し、年間は365日なので、
50円×365日=18,250円のコストがかかってしまいます。
スプレッドは、利益や損失に関わらず、取引するたびに発生するコストなので必ずかかります。
実際、土日は市場がお休みになるので、もう少し少なくはなりますが、10,000円以上のコストです!
ちなみに、スプレッドは、FX会社や、通貨ペア、また取引する時間帯によって異なります。
③情報が豊富とは?
為替相場は、各国の景気や雇用、物価などに関する経済指標があります。
また、国や政府の代表である要人の発言によって、急激な変動が起こることがあります。
なので、取引する通貨ペアの対象国の情報がなければ、値動きの予想ができませんよね。
主にアメリカ🇺🇸、日本🇯🇵、ユーロ圏、ドイツ🇩🇪、オーストラリア🇦🇺、カナダ🇨🇦などの先進国は、経済指標のチェックを毎日することが可能です。
経済指標などがあまりなく、インターネットなどでも情報が少ない国の通貨は、その国で何が起きそうなのか予想が不可能です。
それにより、いきなり紛争が起きたりした場合、為替相場が急激に変動する可能性があります。
なので情報を入手しやすい国のペア通貨を選んで取引を初めていきましょう。
3.初心者はどの通貨ペアからがいい?
FX初心者は、まず、一番親しみのあるアメリカドルと、日本円のペアである「ドル/円(USD/JPY)」の取引からスタートすることがいいでしょう。
なぜなら、これまで解説した通貨ペアを選ぶ3つのポイントを全て満たしているからです。
ドル/円(USD/JPY)の3つのポイント
①取引量が多い
「ドル/円(USD/JPY)」は、世界2位の取引量を誇ります。
また、同じく取引の多いユーロやポンドと比べて急激な変動が起こりにくく、初心者でも取引しやすい通貨ペアだといえますね。
比較的、予想しやすく、値動きも安定しています。
②スプレッドが狭い
「ドル/円(USD/JPY)」のスプレッドは、数ある通貨ペアの中でも最も狭いのです。
③情報量が豊富
日本で暮らしている私たちは一番情報を手にしやすいですよね。
ニュースなどで、本日の相場は「1ドル=100円50銭」と見たり、聞いたりします。
日本の経済状況や、アメリカの情報は、他の通貨ペアの対象国に比べて、情報を入手することが圧倒的に簡単です。
4.ドル/円(USD/JPY)の情報チェックは?
では、ドル/円(USD/JPY)で取引する場合、どんな情報をチェックすればいいのでしょうか。
①日米の金利差
為替相場と各国の金利差には密接な関係があります。
例えば、日本で金利が下がると、日本円でお金を預けていても利益が少なくなります。
なので、円が売られて、ドルが買われるという動きが強くなります。
これは金利が高い通貨にお金が流れるという性質があるためです。
②政治経済の情勢・米大統領の発言・各要人の発言
アメリカにおける失業者の増減や、貿易収支、米大統領の経済についての発言により、ドルが買われたり、売られたりが激しくなります。
例えば、弱気な発言をしたり、失業者が増えたりした場合、ドルを持っている人は不安になり、ドルを手放して(売って)しまいます。
そして、できるだけ安全な国の通貨が買われます。
大きな災害や暴動なども注意が必要です。
こうした情報を把握したうえで、ドル/円の相場の推移を観察し、予想を行うことで、初心者でも値動きの感覚が掴みやすくなります。
ただし「先進国」だから、と全ての先進国通貨が初心者にとって取引しやすいというわけではありません。
例えば、ポンド(ドイツ)は値動きが激しいうえに、イギリスのEU離脱問題をきっかけに思いもよらない値動きをします。
先進国通貨ペアでも、影響を受ける経済指標や値動きの特徴が異なるので、取引の難易度も様々です。
5.まとめ
今回はまず「ドル/円(USD/JPY)の取引から」ということで、FX初心者はドル/円から攻略していきましょう♪
私は値動きを見ることが大好きです。
なぜこんな動きをするんだろう。。。
いきなり相場に変化が起きたとき、ニュースをチェックしたりします。
まずは楽しみながら、気長に取り組むと、気が楽です。
最後に。
詳しくは金融庁のホームページをご覧ください。
投資は自己責任であります。
しっかり勉強して正しい知識を身につけましょう。
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