DeFiという言葉も、昨年からよく耳にするようになりましたね。
私は調べていて思いました。
こんなに暗号資産が大好きなのに、なぜDeFiのことを何も知らなかったのだろう…と。
ということでDeFiについて解説していきましょう。
1.we3.0,DeFiとは?
DeFi(Decentralized Finance)を略してDeFi(ディファイ)です。
日本語で言うと「分散型金融」といいます。
2020年6月ごろから開始しました。
DeFiとは、金融機関を介さずに無人で金融取引を行う仕組みであり、ブロックチェーン上に構築された分散型金融システム全般を指します。
簡単にいいますと、中央集権者がいない金融サービスということです。
私たちの身近にある銀行や証券会社、保険会社は、その会社自体がサービスを管理・運営していますよね。
そして、その企業が基本的には一社で、集権的に管理を行なっています。
これこそがつまり、分散型の反対で、中央集権的で、中央管理者が存在するという状態です。
余談になるけど、中央集権型を「CeFi」っていうよ。
DeFiとはまさに、この中央管理者がいない状態の金融サービスなのです。
管理者が存在しないのに、どのように管理されて動いているのかな。
無人のシステムによって管理されるので、基本的に管理を行う人は存在しません。
管理者をなくして、利用者たちだけで、全ての金融サービスを成り立たせていくプロジェクトになります。
普通に考えるとそんなことできるの??って思いますよね。
そっか!ブロックチェーン上のスマートコントラクトを使うとできるんだね。
ブロックチェーンについては深堀シリーズで解説していますので割愛しますね。
そちらを読んでいただくと、詳しくわかります♪
では、そのスマートコントラクトをDeFiで利用するメリットはなんでしょう。
仲介者による詐欺や不正、ミスなどの被害が発生しなくなります。
データ改ざんなどに対して、非常に高いセキュリティーレベルを持っています。
つまり、スマートコントラクトを使用することで、利用者がとる行動に応じて自動的にプログラムが実行され、そしてそれがブロックチェーン上に刻まれていきます。
ですので、そもそも第三者を介入させる必要がありません。
また、通常のプログラムと違い、ブロックチェーン上にデータを刻んでいくので、データ改ざんなどに対して非常に高いセキュリティをもともともっています。
取引の記録がブロックチェーン上で常時一般公開されています。
万が一、不正が行われても検知される可能性が高いのです。
仲介者に対して手数料を支払う必要がありません。
金銭的なコスト以外にも手続きに要する時間が短縮されます。
銀行や証券会社などの仲介者に対して仲介手数料を支払う必要がなくなるということです。
仲介者不在のDeFiでは、全てがプログラムによって実行されるため、時間的・金銭的コストを限りなく低く抑えることができます。
2.web3.0,DeFiの特徴とは?
①本当の意味で自分の資産を管理することができる
現在の日本であれば、銀行にお金を預けても基本的に好きなタイミングで入出金可能で、安定した環境が存在しています。
ところが、終戦直後や、90年代から2000年代のウルグアイやアルゼンチンなどでは、預金封鎖が行われた過去があります。
そうなると自分の預けたお金なのに、自由に引き出しができず、自由に使うことができなくなってしまいます。
また、暗号資産の中央集権的な取引所も似たような問題を抱えています。
中央集権的取引所は、取引所が顧客が預け入れた暗号資産を管理します。
言い方を変えますと、取引所が顧客の資産を好きなように動かすことができるということです。
一方、DeFiだと資産を取引所や銀行に一時的に預け入れるという工程が存在しないんだよ。
預けるとしても、無人で動くシステムになっているから、悪意や、政治的な背景をもつ人たちの影響がかなり少なくなるんだ。
そのため自分の意思決定のままに資産を管理することが可能になります。
②地域に左右されにくい
日本では考えられないことですが、国外には銀行口座すら持てず、非常に不自由な生活を強いられている人たちがたくさん存在します。
そのため、不便なだけでなく、経済成長の基盤ですら奪われてしまいます。
そこで、DeFiの出番です。
DeFiのシステムを上手に使用することで銀行口座の有無に関係なく、暗号資産による商品の決定システムを作り上げたり、暗号資産を貸し出したり、貯蓄することが可能になります。
④web3.0,DeFiの社会的意義
・金融面での選択肢を広げてくれる
・金融の輪に入ることができなかった人たちも金融に参画することができる
DeFiは世界中で誰にでも平等に与えられているチャンスなんだね。
現在の日本では低金利であり、銀行でなかなかお金を預けていてもなかなか増えませんね。
しかも預けることができても日本の銀行は一般的に1億円という元本がなければ、年利10%の金利をもらうことができない世界です。
100万円預けて、100円増えるのと、100万円預けて10万円増えるのなら、絶対に10万円の方がいいですよね。
DeFiは数千円から始めることができて、インターネットさえ繋がっていれば、世界中のどこからでも参加できて、運用が可能だよね。
DiFiの特徴を簡単に解説しましたが、次はDiFiに実際に金融の輪に入っていくためにはどのようにしたらいいのかくわしき解説していきますね。
ここからは結構難しくなってきますがついてきてくださいね♪
3.web3.0,DeFiで一体何ができるの?
まず前提として、先ほども説明した通り、
DeFiの最終目的(ゴール)は、今ある「全ての既存金融業」を「分散型金融」
にすることです。
現在の状況としては、法定通貨や株、生命保険など、私たちの周りでメジャーな金融業では浸透していません。
暗号資産関連の金融業に対して、徐々に色々なプロジェクトやコンテンツが立ち上がり、実際にそれが利用され始めています。
わかりやすくいいますと、みなさんが知っている「コインチェック」や「ビットフライヤー」「バイナンス」などの中央集権型の暗号資産取引所などでも、DiFiを利用できるようになってきています。
ちなみに、DeFiの先駆けとなったのはEthereum Chain(イーサリアムチェーン)ですが、手数料が高騰したことで、
手数料が格安のBinance Smart Chain(バイナンススマートチェーン)が使われるようになっています。
では、現在DeFiでできることを一つずつ解説していきましょう。
①暗号資産の取引(スワップやエクスチェンジ)
まず暗号資産を売り買いする場合、日本国内の取引所ですと、コインチェックやビットフライヤー、ビットバンクなどを開設し、売り買いしなくてはなりません。
こういった取引所は運営母体があり、管理者がいる取引所になります。
この「管理者がいる取引所」から「管理者がいない取引所」のことを『分散型取引所(DEX)』といいます。
DEX(Decentralized Exchange)の略です。
DEXは、中央集権を介さずにユーザー間で直接取引を行えます。
ユーザー同士が直接的に暗号資産を取引できるので、よりスピーディーにコストを抑えて取引かできます。
取引がスマートコントラクトによって補償されているため、信頼性も高いのです。
②暗号資産の貸借(レンディング)
お金の貸し借りは、通常、赤の他人に自分のお金を直接貸すということはないですよね。
例えば、銀行にお金を預けたい人は預けて、「銀行」という仲介者を挟んで、借りたい人が借ります。
現在のDeFiというプロジェクト内では、この仲介者がいない状態で暗号資産の貸借(レンディング)ができます。
ちなみに、暗号資産の貸し借りのことをレンディングと言います。
③暗号資産プールの流動性(ステーキング)
ステーキングとは、暗号資産を預けて利息を得る方法です。
自分の持っている暗号資産を売買せず、保有しているだけで利息を得るということです。
わかりやすく言いますと、銀行にお金を預けて利息をもらうイメージですが、日本は低金利です。
銀行に預けてもほとんど無いような利息ですよね。。。
しかし、今現在のDeFiの暗号資産でのステーキングは、コインによって利息は違いますが、現実世界とは比べものにならないぐらいの利息を得ることが可能です。
・その公式のウォレットに入れておくことで利息を得ることができる
・分散型取引所(DEX)内のステーキングプールに入れておいて利息を得ることができる
売り買いをせず、ホールド(持っておく)するのならステーキングし、利息を得ることも可能ですね♪
④暗号資産のイールドファーミング
DeFiの世界で最も重要なテーマです。
日本語では「流動性の提供」を意味します。
この「流動性の提供という概念」は、管理者がいないDiFiだからこそ利用者が行うことができます。
例えば、銀行やコインチェックのような暗号資産取引所などの管理者がいる金融業の世界においては、利用者側ではなく、管理者が行なっていることになります。
コインチェックという販売所でビットコインをイーサリアムに替えたり、イーサリアムをビットコインに替えたりするのは、
大量の同じビットコインやイーサリアムがなければ今話した「流動性の提供」というものもおきません。
たくさんのストックがあればあるほど、「流動性の提供」ができます。
コインチェック内の話を例にしましたが、コインチェック内の販売所で流動性を提供しているのはコインチェックという会社になります。
DeFiでは管理者がいない分散型取引所(DEX)だけど、どうやって「流動性の提供」ができるのかな。
この「流動性の提供」を理解する上で大切な「流動性プール」についても解説していきます。
・流動性プールとは?
流動性プール「Liquidity pool」とは、資産が貯められているスマートコントラクトのことです。
DEX(分散型取引所)がユーザーから預かっている暗号資産のプール(保管場所)の)とをさします。
このプールにはあらかじめ2種類のトークンが預けられており、利用者はこのプールに自分が売りたいトークンを入れ、このプールから自分が欲しいトークンをとっていきます。
例えば、ETH/USDTのプールがあったとします。
このプールには、あらかじめETHもUSDTも両方用意されています。
自分が持っているETHをUSDTに交換したい場合、このプールの中に自分のETHを入れ、代わりに、入れたETHの相当数のUSDTをプールからもらいます。
これで取引が完了です。
このようにして利用者は、対人ではなく流動性プールというスマートコントラクトを相手に取引をしています。
しかし取引をする際には、手動でETHやUSDTを出し入れするのではありません。
多くのDEXでは、「UI」を介することにより、ワンクリックでこの取引を完了することができます。
もう少しわかりやすくいいますと、
ユーザーとは、主にwebサービス(サイト)・アプリケーション・ソフトウェアを利用する人をいいます。
インターフェースとは、直訳で接点や繋がりを意味し、伝達方法や接続の仕方のことを意味します。
・流動性プールの仕組み
この仕組みはAMM(自動マーケットメーカー)、レンディング、イールドファーミングなどに活用されている仕組みなので、理解しておきましょう。
流動性プールに主に採用されているのがAMM形式で、これが先ほど流動性プールとは?で解説した方式になります。
このほかにもう一つ、オーダーブック形式があります。
オーダーブック形式は、
メイカーがスマートコントラクトを介してオーダーブックに注文を出し、その注文を確認したテイカーが買い注文を出します。
そして、売買注文がマッチしたらブロックチェーン上に決済を記録して取引が完了します。
取引時の決済については共通してブロックチェーン上で行いますが、オーダーブックの管理はブロックチェーン外(オフチェーン)で行うハイブリッド型もあります。
ハイブリッド型の場合、リレイヤーと呼ばれる第三者機関がオーダーブックの管理を行います。
難しいですね…。
簡単に言いいますと、売りたい人と買いたい人の金額が合ったら取引完了です。
板取引とも言いますね。株式を購入する時はこの形式になります。
流動性プールについては理解できましたでしょうか♪
ここまで理解できましたら、次はイールドファーミングのリスクについて解説していきましょう。
⑤イールドファーミングのリスクとは?
イールドファーミングとは、日本語で「流動性の提供」でしたね。
この「流動性の提供」を行う上でのリスクについて解説していきます。
・ラグブル(詐欺行為)
プロジェクト側が流動性プールのトークンを抜き出す行為です。
抜き出されたトークンが戻ってくる可能性は極めて低く、プロジェクトのトークン自体も暴落してしまう可能性があります。
2020年後半は99%の詐欺がラグプルだったそうです!怖いですね…。
そもそもDeFiというものは、透明性を確保するためにプログラムが誰でも確認できるオープンソースになっているんだよね。
そうなると、プログラムに詳しい人なら簡単にコピーを作ることができちゃうよね…。
DeFi市場の過熱に伴い、詐欺が横行しているので注意が必要です!
また、日本人だけをターゲットの下プロジェクトなどは避けておいた方がいいでしょう。
・インパーマネントロス(変動損失)
通貨の価格変動によって発生する損失のことです。
わかりやすく言いますと、預け入れたペアの価格と、そのペア通貨を預け入れずにそのまま保有していた価格を比べたときに、そのまま保有していた方が利益がある場合のことを指します。
例えば
1ETH(100ドル)と100USDT(100ドル)
1:1(200ドル)をステーキングしたとします。
その後、ETHの価格は400ドルになったのに対し、USDTの価格は変わらず、100ドルのままだと、4:1(500ドル)の割合になってしまいます。
この状態を自動調整プログラムが、自動で価格の調整をしてくれます。
1:1になるように、ETHは0.5ETH(200ドル)、200USDTは(200ドル)
1:1(400ドル)に自動でなり、1:1の割合を保ちます。
そうすると自動調整前は、4:1で500ドルだったのが、2:2で400ドルになってしまっていますね。
この差ができることが、インパーマネントロスということになります。
インパーマネントロスにはとても難しい計算式が存在します。
「インパーマネントロス計算式」といい、その計算式については研究し、考案した者でないと理解することは無理に近いと思います。
そういう時のために、「インパーマネントロスカリキュレーター」という電卓的な役割を果たしてくれるものがあります。
Googleなどで検索するとたくさん出てきますので、興味のある方は調べてみても面白いのではないでしょうか。
その電卓表に先ほどの例の通り、ステーキングしたときの金額、価格変動が起こった後の金額を入力することにより、自動調整した後の何%ロスがでますということがわかります。
電卓での計算が苦手な人もいるよね。そんな人のために概算でどのぐらい損失が出るのかっていう早見表もあるよ。
1.25倍の価格変動=0.6%の損失
1.50倍の価格変動=2.0%の損失
1.75倍の価格変動=3.8%の損失
2倍の価格変動=5.7%の損失
3倍の価格変動=13.4%の損失
4倍の価格変動=20.0%の損失
5倍の価格変動=25.5%の損失
計算して出すよりも、この早見表を覚えていた方がわかりやすいよね。
先ほどの例で言いますと、ETHとUSDTがお互い100ドルで、
例えばETHが125ドルになって、USDTが100ドルのままっだたら、
USDTに対してETHが1.25倍の価格になっているということになります。
ですので、早見表を見ると、0.6%の損失になってしまいます。
ここまでの説明は大丈夫でしょうか。
はてなだらけだとは思いますが、何回も読み直すと理解が深まります♪
自分自身が預けるコインペアの価格変動値というのが将来、どのぐらい差が出ていくのかを予想しなければなりません。
早見表を使って、インパーマネントロスが最大どのぐらい出る可能性があるのかなどを考えながら、また、どのぐらいの利息はないといけない、なども考慮しながらプールを選ばなくてはなりません。
でも実際は、預けたいコインペアの価格がどう変動するかなんて予想つかないよね。
うん。でもインパーマネントロスがどのぐらい出るかということ、リスクを確認しておく必要があるよね。
リターンがあればリスクもあります。
リスクを最小限に抑えるためにも知っておきましょう♪
・APR・APYの変動(年利変動)
DeFiの世界では、年利は日々変動していくものであると覚えておいてください。
年利を決定する要因は主に2つあります。
イールドファーミングを行う際の年利の計算というのは、流動性プールにどれだけ資金が入っているかによって変動します。
流動性プールに資金が多い→年利が低い
流動性プールに資金が少ない→年利が高い
自分がLPトークンをステーキングした時点で、年利というものはリアルタイムで変動していきます。
例えば、パンケーキスワップというDEXでいうと、「kabe」というトークンがもらえます。
そのkabeというトークン自体の価値というものはリアルタイムで変動していることになります。
つまり、kabeの価値が上がれば、得た利息の価値も上がることになります。
kabeの価格が下がれば、得た利息の価値は下がります。
ですので、kabeの価値自体も年利の計算に影響してきます。
極端な話、いくらkabeを持っていても、kabeの価値が0円になって仕舞えば、0円のまま。利率は0%ということだね。
現状では、規制当局はDeFiに対しての明確な規制的枠組みを設けていません。
DeFIには管理者がいないので、規制をかける対象がないということになります。
規制措置に対する議論は日々されているようですが、まず誰に規制をかけるのかということで話が前に進まないのが現状です。
規制に厳しいSECでも規制措置がとれていない現状です。
日本でもまだ措置は取られていません。
とは言いつつ、DeFi市場がこれから加熱し、詐欺事件や、セキュリティ問題などの懸念が増していくと、規制当局の対応は変化する可能性もあります。
もし強力な規制などが入り、DeFi使用のメリットが機能しなくなった場合、競争力を失って、市場が一気に収縮してしまう可能性もあります。
DeFiについて、は調べていて少し難しいのかなって感じました。
何度も読んで理解を深めていただけたら嬉しいです。
私も何回も読みました。
今回は少し長い解説にはなりましたが、どれも欠かせないものだと思います。
一緒に理解を深めていきましょう♪
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