まず初めに
このブログは投資や為替取引を推奨しているものではなく、解説を目的としています。
投資や取引を促したり、推奨するものではありません。
日本証券業協会の自己責任原則についてもご確認ください。
前回のFX初心者入門①では、FXとは?について解説しました。
FXを始める前に、「勝ちたい」「儲けたい」という気持ちはわかります。
ですが、そのような気持ちはできる限り持たない方が気が楽にFX取引に取り組めます。
もちろん最初FXを始めたいと思ったきっかけは「お金が欲しい」「FX取引で生計を立ててみたい」「興味があるから」など色々な理由があります。
どんなに勉強して、調べて挑んでも必ずします。
なので、やり始める前、または始めたばかりの今、その対処法やリスクについて学んでいきましょう。
1.FX取引におけるリスクとは?
①レバレッジリスク
レバレッジとは「テコの原理」のことで、預け入れた資金の何倍もの外貨を取引できる仕組みのことです。
日本のFX会社では、最大25倍までレバレッジをかけることができます。
(FX会社によって異なります)
レバレッジによって、小さい資金で大きな外貨を取引すれば、得られる利益は大きくなります。
しかし、注意しなければならないことがあります。
得られるのは「大きな利益」だけではなく、「大きな損失」もあるということです。
簡単にいえば、レバレッジ25倍で取引すると、利益も最大25倍になる可能性があるということです。
例えば、ドル円で
1ドル100円のレートの時に、100,000円取引するとします。
レバレッジ1倍、
つまりレバレッジをかけない場合、
100,000÷100円×1倍=1,000ドルになります。
なので、1,000ドルの取引ができます。
このとき、レートが101円になり、1円上がったとします。
1ドルあたりの利益は
101円ー100円=1
になりますね。
そうすると利益1円でレバレッジがかかっていないので、
1円×1,000ドル=1,000円の利益になります。
逆に99円になり、1円下がると
100円ー99円=ー1円
ー1円が1,000ドル分なので、ー1,000円になります。
レバレッジで大きな損失を出さないために、自分の資金量とレバレッジをかけたときの「利益」と「損失」のイメージをしてから取引をしようね。
生活費を切り崩してまで、FXに資金を注ぎ込んではいけませんよ!。
FXをやり始めの頃は、レバレッジをかけないか、2〜3倍程度で取引をしましょう。
②為替変動リスク
FXに取引は為替レートの変動を利用して利益を出すことができます。
為替変動が自分の予想通りに動けば利益を得られますが、予想通りにいかなければ損失を出すことになります。
為替リスクを回避するために、対象通貨の経済動向を分析し、予想して取引を行いますが、必ずしも予想が当たるとは限りません。
というか、最初はほとんど当たりません。。。
そこで、為替変動で大きな損失を出さないために、「これ以上マイナスの方向に動いたら強制決済!」をするという、ストップロス注文の設定を必ずします。
ストップロス注文を入れておくことが、損失を最小限に抑えることになるんだね。
③金利変動リスク
FXでは、通貨ペア間の金利に違いがある場合、その差額を保有期間に応じて受け取ることができます。
それをスワップポイントと言います。
日本円は低金利だから、日本円で金利の高い外国通貨を買うと、金利差のスワップポイントを毎日受け取ることができるんだ。
しかし、経済的政治的な理由により、急に金利が変動すると、スワップポイントがマイナスに転じる可能性があります。
その場合、通貨ペアを保有し続けていると、スワップポイントを支払い続けることになります。
FXとは?で解説した、「逆に高金利通貨で低金利通貨を買うと、スワップポイントの支払いが発生する」っていう状態と同じだよね。
金利変動で大きな損失を出さないためには、金利が安定している通貨ペアを選びましょう。
低金利通貨が多いのは「先進国」。高金利通貨は新興国の通貨が多いので、政治経済情勢が安定していません。
そのため影響を受け、金利が安定しておらず変動しやすいのです。
金利が高い通貨ほど、下落リスクも大きいということを知っておこう。
それでもより金利の高い通貨でスワップポイントを狙いたい場合、少ない額の取引から始めるか、複数の通貨に分散した方がリスクを抑えることができます。
④流動性リスク
流動性とは為替市場の取引量のことです。
そっか!アメリカドルや日本円の先進国通貨は、取引量が多いから流動性が高いということだね。
逆にタイバーツ🇹🇭やロシアルーブル🇷🇺などの新興国の通貨は、取引量が少ないから流動性が低くなるんだ。。
流動性が高いと売り買いの取引相手が見つかりやすいのです。
一方、流動性が低いと、買いたくても買えない、売りたくても売れない、というように、取引相手が見つかりにくくなります。
流動性リスクを避けるためには、流動性の高い通貨ペアを選びましょう。
⑤スリッページとは?
スリッページとは、相場が急激な変化を起こした際に、提示された価格通りに取引が成立せず、不利な価格で取引が成立してしまうことをいいます。
簡単にいうと「スリップする、すべる」と考えるとわかりやすいかもしれません。
例えば、1ドル=100円20戦で買うように成り行き注文したのに、実際には100円21銭で注文が成立してしまったとします。
こうした場合、1銭分不利な価格で取引をスタートすることになります。
このようにスリッページが生じると、利益が削られたり、余計な損失を被ったりする可能性があります。
またFX会社によってはある一定のスリッページを超えたら「注文は成立させない」というように、スリッページの許容範囲を事前に設定できるので、思わぬスリッページを回避できます。
FX会社を選ぶ際には、「約定力のあるFX会社」
「スリッページの許容範囲を事前に設定することができるFX会社」にしましょう。
⑥システム障害
FX会社は通常、インターネットを通じて取引します。
オンライン取引全てに共通していますが、「停電や災害、通信障害などによってインターネットが繋がらない」
また、「FX会社のサーバーがダウンしてしまった場合」は取引ができなくなってしまいます。
システム障害により取引ができず、損失を出してしまう前に、ストップロス注文の設定をし、損失を最小限に抑えなくてはなりません。
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