はじめに
このブログは投資や為替取引を推奨しているものではなく、解説を目的としています。
投資や取引を促したり、推奨するものではありません。
日本証券業協会の自己責任原則も合わせてお読みください。
前回の初心者入門④では、「ローソク足の見方」について解説しましね。
今回は、「最もわかりにくい…」と、私が感じている、「pips(ピップス)」です。
pipsの意味や仕組みについて解説していきましょう。
pipsは「FX為替レートの単位」として使われている単語です。
pipsを理解しなければ、FXトレードのおける「損益計算」ができないともいえます。
pipsを理解することで、自分の取引を客観的に考察できるようになります。
私は理解するまでに少し時間がかかりました…。
では解説していきましょう♪
1.pips(ピップス)とは?
pipとは、「percentage in point(パーセンテージ・イン・ポイント)」の略で、
FXで通貨の共通単位として使用され、pipsはその複数形です。
為替が変動する「最小単位」として使われています。
異なる通貨ペアでも共通の単位で変動幅を表すことができるほか、買値と売値の差を表すスプレッドの単位としても用いられます。
FX取引では、米ドル🇺🇸、イギリスポンド🇬🇧、ユーロ🇪🇺、オージー🇦🇺などのさまざまな通貨が取引されています。
為替レートの単位は、ドルや円、ポンド、ユーロ、オージーと、通貨ペアによっても異なります。
pipsを使うことで、異なる通貨ペアの値動きの幅を、全てpipsという共通の単位を用いて表すことができます。
その他、買値と売値の差を表すスプレッドの単位にもpipsは使われます。
2.「1pips」はいくら?
1pipsは、それぞれの通貨ペアにより異なります。
①クロス円の場合
ドル/円(USD/JPY)や、クロス円など、円が関係する通貨ペアの場合
1pips=0.01円=1銭
10pips=0.1円=10銭
100pips=1円
②ドル関係の通貨ペアの場合
ユーロドル(EUR/USD)や、ポンドドル(GBP/USD)、オージードル(AUD/USD)など、ドルが関係する通貨ペアの場合
1pips=0.0001ドル=0.01セント
10pips=0.001ドル=0.1セント
100pips=0.01ドル=1セント
ドル円(USD/JPY)を例に、実際に取引する場面をイメージしてみましょう。
ドル円(USD/JPY)の取引で、
10,000ドル分のポジションを持ったとします。
1pipsの変動で100円
10pipsの変動で1,000円
100pipsの変動で10,000円
の損益が発生します。
pipsは、決済の売値から、新規の買値を差し引いて算出します。
FX取引の損益= pips×0.01円(0.0001ドル)×通貨数
例えば
ドル円(USD/JPY)が、
100.00円のときに10,000ドル分買う
100.05円のときに10,000ドル分売る
そうすると
100.05円(売値)ー100.00円(買値)=5pips
5pips×0.01円×10,000ドル=500円
と計算することができます。
③なぜpipsを使って計算するの?
pipsを使うと、「投資効率」を分かりやすく示すことができます。
例えば、AさんとBさんがいます。
ある日のトレードで、二人とも5,000円利益があったとします。
利益だけを比較すると、二人の投資効率には差がないように思いますが、以下の場合はどうでしょうか。
・Aさん
1ドル=100.00円のとき
10,000ドル分買う
↓
1ドル=100.50円のとき
10,000ドル分売る
0.5円×10,000ドル=5,000円
100.50円ー100.00円=0.5円=50pips
4.pipsを使うときの注意点は?
FX取引初心者には、pipsはわかりにくいですよね。
私もそうでした…というか、今でもそうです;;
しかし、これからFX取引を行なっていき、慣れてくると、投資効率を測るのにとても便利な単位だと感じてくると思います。
ただ、pipsをみるときに、一つ注意しておかなければならないことがあります。
それは、「損切り」のラインをpipsで決めないことです。
なぜなら、保有している通貨量で1pipsあたりの損益が変わるからです。
例えば
利益確定値幅が60pips、損切値幅30pipsとルールを決めた場合
1,000ドル取る引きするのと、10,000ドル取引するのとでは、損益にも10倍の差が出ます!
利益確定値幅60pips
「1,000ドルの場合」
60pips×0.01円×1,000ドル=600円
「10,000ドルの場合」
60pips×0.01円×10,000ドル=6,000円
5.まとめ
・為替が変動する最小単位として使われている単語です。
・通貨ペアごとの値動きの幅を比較する際や、取引の成果を客観的に把握する上で酢要します。
・FX取引では損失額ではなく、pips幅ではなく、許容損失額から設定しましょう。
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