FX(Foreign Exchange)初心者入門⑤pipsを分かりやすく解説

FX

はじめに

このブログは投資や為替取引を推奨しているものではなく、解説を目的としています。

投資や取引を促したり、推奨するものではありません。

日本証券業協会の自己責任原則も合わせてお読みください。


 

前回の初心者入門④では、「ローソク足の見方」について解説しましね。

今回は、「最もわかりにくい…」と、私が感じている、「pips(ピップス)」です。

pipsの意味や仕組みについて解説していきましょう。

pipsは「FX為替レートの単位」として使われている単語です。

pipsを理解しなければ、FXトレードのおける「損益計算」ができないともいえます。

pipsを理解することで、自分の取引を客観的に考察できるようになります。

私は理解するまでに少し時間がかかりました…。

では解説していきましょう♪

1.pips(ピップス)とは?

pipとは、「percentage in point(パーセンテージ・イン・ポイント)」の略で、

FXで通貨の共通単位として使用され、pipsはその複数形です。

為替が変動する「最小単位」として使われています。

異なる通貨ペアでも共通の単位で変動幅を表すことができるほか、買値と売値の差を表すスプレッドの単位としても用いられます。

FX取引では、米ドル🇺🇸、イギリスポンド🇬🇧、ユーロ🇪🇺、オージー🇦🇺などのさまざまな通貨が取引されています。

為替レートの単位は、ドルや円、ポンド、ユーロ、オージーと、通貨ペアによっても異なります。

pipsを使うことで、異なる通貨ペアの値動きの幅を、全てpipsという共通の単位を用いて表すことができます。

その他、買値と売値の差を表すスプレッドの単位にもpipsは使われます。

2.「1pips」はいくら?

1pipsは、それぞれの通貨ペアにより異なります。

①クロス円の場合

ドル/円(USD/JPY)や、クロス円など、円が関係する通貨ペアの場合

1pips=0.01円=1銭

10pips=0.1円=10銭

100pips=1円

クロス円とは…FX(外国為替証拠取引)における通貨ペアのうち、米ドル以外の通貨と日本円のペアを指します。現在、世界の基軸通貨は米ドルなので、米ドル以外の通貨と円を取引する際には、基本的に円で米ドルを買い、米ドルでその通貨を買うことになります。(SMBC日興証券から引用)

②ドル関係の通貨ペアの場合

ユーロドル(EUR/USD)や、ポンドドル(GBP/USD)、オージードル(AUD/USD)など、ドルが関係する通貨ペアの場合

1pips=0.0001ドル=0.01セント

10pips=0.001ドル=0.1セント

100pips=0.01ドル=1セント

ドル円(USD/JPY)を例に、実際に取引する場面をイメージしてみましょう。

ドル円(USD/JPY)の取引で、

10,000ドル分のポジションを持ったとします。

1pipsの変動で100円

10pipsの変動で1,000円

100pipsの変動で10,000円

の損益が発生します。

pipsは、決済の売値から、新規の買値を差し引いて算出します。

FX取引の損益= pips×0.01円(0.0001ドル)×通貨数

例えば

ドル円(USD/JPY)が、

100.00円のときに10,000ドル分買う

100.05円のときに10,000ドル分売る

そうすると

100.05円(売値)ー100.00円(買値)=5pips

5pips×0.01円×10,000ドル=500円

と計算することができます。

③なぜpipsを使って計算するの?

pipsを使うと、「投資効率」を分かりやすく示すことができます。

例えば、AさんとBさんがいます。

ある日のトレードで、二人とも5,000円利益があったとします。

利益だけを比較すると、二人の投資効率には差がないように思いますが、以下の場合はどうでしょうか。

・Aさん

1ドル=100.00円のとき

10,000ドル分買う

   ↓

1ドル=100.50円のとき

10,000ドル分売る

0.5円×10,000ドル=5,000円

100.50円ー100.00円=0.5円=50pips


・Bさん
1ドル=100.00円のとき
50,000ドル分買う
   ↓
1ドル=100.10円のとき
50,000ドル分売る
0.1×50,000ドル=5,000円
100.10円ー100.00=0.1円=10pips

この場合、投資効率が良いのは、Aさんの取引になります。
Bさんと同じ50,000ドル分買っていたら、25,000円の利益になりますね。
0.5×50,000ドル=25,000円
このように、獲得pipsが大きい程、取引の成果がでているということです。
FXでは、取引できる通貨量は手持ちの資金によって異なります。
Aさんは、Bさんよりも少ない資産と通貨量でありながら、より多くのpipsを獲得することで、同じ金額の利益を得ることができました。
つまり、「投資効率」が優れてるというわけです。
FXで投資効率を測るには、「いくら儲けたか」よりも「何pips獲得位したか」みなければなりません。

4.pipsを使うときの注意点は?

FX取引初心者には、pipsはわかりにくいですよね。

私もそうでした…というか、今でもそうです;;

しかし、これからFX取引を行なっていき、慣れてくると、投資効率を測るのにとても便利な単位だと感じてくると思います。

ただ、pipsをみるときに、一つ注意しておかなければならないことがあります。

それは、「損切り」のラインをpipsで決めないことです。

なぜなら、保有している通貨量で1pipsあたりの損益が変わるからです。

例えば

利益確定値幅が60pips、損切値幅30pipsとルールを決めた場合

1,000ドル取る引きするのと、10,000ドル取引するのとでは、損益にも10倍の差が出ます!

利益確定値幅60pips

「1,000ドルの場合」

60pips×0.01円×1,000ドル=600円

「10,000ドルの場合」

60pips×0.01円×10,000ドル=6,000円


損切確定値幅30pips
「1,000ドルの場合」
ー30pips×0.01円×1,000ドル=ー300円
「10,000ドルの場合」
ー30pips×0.01円×10,000ドル=ー3,000円
トレードを行う時々で、相場の状況も違えば、許容できる損失額も違ってきます。
あくまでも許容損失から損切ラインを設定するようにしましょう。

5.まとめ

・為替が変動する最小単位として使われている単語です。

・通貨ペアごとの値動きの幅を比較する際や、取引の成果を客観的に把握する上で酢要します。

・FX取引では損失額ではなく、pips幅ではなく、許容損失額から設定しましょう。


今回はpipsでしたが、いかがでしたでしょうか。
計算が苦手な方は、「えっ…、計算…」って思いましたよね。
私も思いました。
しかし、FX取引をする上で、損益計算をするのは重要なので頑張って覚えましょう♪

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